サイアム・ピワット、プーケットで100億バーツ『ICONPHUKET』開発 2029年開業へ
今週のタイ事業用不動産市場では、プーケットで100億バーツ規模の大型商業施設「ICONPHUKET」が正式発表された。バンコクを代表する商業施設を展開してきたサイアム・ピワットにとって、首都圏外への大型展開として注目される。
このほか、データセンターを独立した建築物区分とする新たな規制方針、AWCによる大型REITのSECファイリング、EEC内8カ所の特別経済促進区域など、土地・建物・不動産投資に直接関係する動きが相次いだ。
今週の注目|サイアム・ピワット、プーケットで100億バーツ「ICONPHUKET」開発 2029年開業へ
2026年10月5日|Siam Piwat
タイの大手商業施設デベロッパー、サイアム・ピワット(Siam Piwat)は、プーケットで大型商業・エンターテインメント施設「ICONPHUKET」を開発すると正式発表した。
投資額は100億バーツで、2029年の開業を予定する。サイアム・ピワットにとって、バンコク以外で手掛ける初の大型商業開発となる。
ICONPHUKETは、従来型のショッピングセンターではなく、小売とアトラクション、エンターテインメントを組み合わせた「Hybrid Retail-Attraction & Entertainment」をコンセプトとする。
施設内には12のアトラクションを導入し、全体の3分の1程度をアトラクション・エンターテインメント機能に充てる。さらに40%以上を緑地やオープンスペースとして整備する計画だ。
ICONPHUKETは単独施設ではなく、CV Groupが開発する大型複合プロジェクト「Synthesis Ark Phuket」の中核商業施設として位置付けられている。
Synthesis Ark Phuketは500ライ超の敷地に開発される複合都市プロジェクトで、全体の投資額は約500億バーツ。ICONPHUKETはその商業・集客機能を担う。
Nation Thailandによると、現地では既に基礎的な工事が進められており、ICONPHUKETは2029年、Synthesis Ark Phuketの第1フェーズ全体は2032年の完成を予定している。
プーケットでは観光需要を背景に住宅・ホテル開発が拡大してきたが、今回の計画では大型商業施設そのものが新たな集客拠点となる。
周辺のホテル、サービス施設、商業テナントなどへの波及も見込まれ、プーケットの商業不動産市場における新たな大型供給として注目される。
出所: Siam Piwat / Nation Thailand
あわせて押さえたい3つの動き
01|タイ、データセンターを独立した建築物区分へ 電力使用量で5段階分類
2026年10月1日|Nation Thailand
タイ政府は、データセンターを従来の「大型建築物」から切り離し、独立した建築物区分として規制する方向を決めた。
データセンター事業政策委員会では、施設を電力使用量に応じて5段階に分類する方針を承認。施設規模に応じ、安全基準、構造設計、非常用燃料タンク、水備蓄などの条件を設定する。
9月末には0.5MW以上のデータセンターを政府への登録対象とする方針が示されていたが、今回はさらに一歩進み、建物そのものの法的位置付けと規模別基準が具体化した。
既に建設・稼働している施設については、新基準への対応に一定の移行期間を設ける方針だ。
今後、データセンター開発では投資額や電力容量だけでなく、建築設計、非常用設備、水確保などを含めた施設仕様が許認可に直結することになる。
出所: Nation Thailand
02|AWC、AWR REITの初期投資額を最大513.88億バーツに SECへファイリング
2026年10月2日|Asset World Corp
Asset World Corp(AWC)は、新設する「AWR REIT」の初期投資価値を最大513億8,800万バーツとする計画を発表した。
AWRの運用会社は9月29日、タイ証券取引委員会(SEC)へ登録届出書と目論見書案を提出しており、9月時点の資産売却・IPO計画から、実際の上場手続きへ進んだ。
初期ポートフォリオには、Grade Aオフィス「The Empire」と、Banyan Tree Koh Samui、Banyan Tree Krabi、Meliá Koh Samui、Pattaya Marriott Resort and Spaのホテル4物件を組み入れる。
さらに、将来の取得候補として9資産に優先購入権(ROFR)を設定。AWCが現在保有する48プロジェクトや将来開発案件も、今後のAWRへの資産供給候補となる。
成熟した不動産をREITへ移管し、回収資金を新規開発へ再投資するAWCのAsset Recyclingが、実行段階へ近づいている。
なお、現時点ではREITの上場や5資産の移管が完了したわけではない。
出所: Asset World Corp
03|タイ政府、EEC内8カ所の特別経済促進区域を確認 工業団地・スマート物流など対象
2026年10月6日|タイ政府
タイ政府は10月6日の閣議で、EEC(東部経済回廊)内に設置された8カ所の特別経済促進区域について報告を受け、設置状況を確認した。
対象にはAmata City Chonburi 2、304 Industrial Park 2、Map Ta Phut Industrial Estate、Lakchai Muang Yang Industrial Estateの4工業団地が含まれる。
このほか、バンパコンの食品加工・持続可能コーヒー産業集積、パタヤの医療・ヘルスケア拠点、Map Ta Phut LNG Terminal 2、チャチュンサオのSmart Logisticsが対象となった。
指定区域では、EEC法に基づく投資優遇や許認可支援の対象となるほか、道路、水、電力など周辺インフラの整備も進められる。
製造・物流企業にとっては、EEC内であっても立地する区域によって投資支援やインフラ条件が異なるため、工場・倉庫の用地選定時に区域指定を確認する重要性が高まる。
なお、今回の閣議は8区域を新たに一括承認・着工したものではなく、EEC政策委員会による設置について政府が「承知」したものである。
出所: タイ政府 / Nation Thailand

GDM編集部







