タイ当局、外資系11万社を重点調査へ 「名義貸し」や「休眠会社」悪用を厳格化
タイ商務省事業開発局(DBD)は2月17日、外国人による不正な「名義貸し」行為や、犯罪に利用される「シェルアカウント(箱口座)」を根絶するため、外資が関与する国内企業11万社以上を対象に大規模な深掘り調査を実施すると発表した。
12の主要経済都市を重点監視


DBDのプーンポン・ナイヤナパコーン局長によると、2026年時点でタイ国内で稼働している企業は計77万8,457社。そのうち外資が出資する企業は12万1,096社に上る。今回の調査では、特に外資比率が0.01%から49.99%の間で、タイ人が名義上の筆頭株主となっている可能性が高い約11万7,496社を精査する方針だ。
重点調査の対象となるのは、バンコク、チョンブリ、プーケット、チェンマイなど、経済活動や観光業が盛んな主要12県。当局は、これらの地域で不動産や土地を外国人投資家に代わって所有しているタイ人株主の実態や、実体のない会計事務所・法律事務所によるノミニー(名義貸し)設立の関与を厳しく追及する。
新たな手口「休眠会社の買収」に警戒
当局はこれまでにもノミニー対策を強化してきたが、犯罪組織による新たな手口が浮上している。2026年1月から施行された厳格な法人登録規制により、新規のペーパーカンパニー設立は大幅に減少した(2025年の549件に対し、2026年1月〜2月中旬はわずか1件)。
しかし、その一方で、廃業した「休眠状態の会社名」を元のオーナーから買い取り、それを詐欺や不正取引に悪用するケースが増加しているという。プーンポン局長は「自身の会社名をオンラインなどで安易に売却しないよう、経営者に強く警告する。知らないうちに犯罪に加担し、法的責任を問われるリスクがある」と注意を呼びかけている。
違反者には禁錮刑や多額の罰金
今回の調査でノミニーなどの違反が判明した場合、対象者には最大3年の禁錮、または10万〜100万バーツ(約40万〜400万円)の罰金、あるいはその両方が科される可能性がある。
当局はすでに2万1,459社を初期調査の対象として特定しており、2025年度には357社をマネーロンダリング防止局(AMLO)へ、3,634社を歳入局へ送致するなど、関係機関と連携した摘発を加速させている。
出典元:
DBD targets 110,000 companies at risk of nominee and shell accounts – The Nation
タイ当局が指定する「ノミニー高リスク」6大産業(2025年計画)

GDM編集部







