タイにおける中国企業動向
タイでは近年、日本企業を上回るほどの中国企業からの投資が目立っている。本記事では、タイにおける中国企業の進出・投資に関連する記事を紹介する。
COSCOがタイのレムチャバン港に投資
(2024年10月28日付: HPS TRADE)中国の海運大手COSCOは貿易インフラの強化を目指しタイのレムチャバン港に投資した。地域の貿易ルートを強化する一環としてHLT社の30%とTLT社の12.5%の株式を取得した。この投資の背後には、タイと中国間の貿易関係を強化・増加させ、タイでの中国企業の市場シェアを継続的に拡大するためのものである。
また、タイは低人件費と豊富な資源により、製造拠点として中国企業にとって魅力的な国であり、EVバッテリーを含む新技術分野での投資が増えている。COSCOの投資は、タイと中国間の貿易量の増加を促進し、両国の経済連携をさらに強化する重要な役割を果たす見込みである。
中国系企業向ソフトウェア企業の進出
(2024年9月16日付:バンコク・ポスト)中国の企業向ソフトウェア企業は、中国の企業がタイ市場でデジタル化の進展を見据え、クラウドベースのソフトウェアソリューションを提供している。特に、中国のハイテク企業はアメリカとの貿易戦争を背景に自国技術の開発と海外市場への拡大を進めており、タイではIT支出が増加し、中小企業を中心にクラウド需要が高まっている。
SiS Distribution(タイ)は、中国のZStackと提携し、タイでのクラウドソフトウェアの独占販売代理店になった。タイのデジタル市場は、将来的に東南アジアで最も成長が見込まれる市場の一つとされている。
MGMチャイナがタイ市場での投資機会を検討
(2024年6月18日付:Thailand Business News)大手ホスピタリティおよびエンターテインメント企業であるMGMチャイナ・ホールディングスは、タイ市場への投資を計画している。この計画は、東南アジア市場でのプレゼンスを拡大し、タイを有望な投資先と位置付けることを目的としている。特に、MGMはマカオからの観光流入を促進し、タイでのエンターテインメント複合施設の開発可能性を探ることに関心を持っている。
また、タイ政府がカジノの合法化を検討している中、MGMを含む国際企業がカジノ産業への投資に関心を示しており、タイの観光およびエンターテインメント部門に新たな発展をもたらす可能性がある。さらに、MGMチャイナはマカオのギャラクシー・エンターテインメント・グループと協議を進めており、タイでのカジノリゾート開発における協力の可能性も探っている。
https://www.hps-trade.co.th/column/logistics-radio/p5315/
GDM編集部