タイ、データセンター市場で世界の投資を引き寄せる
【2024年11月 27日】近年、タイは世界のデータセンター(以下、DC)の新たな重要な立地として浮上している。以前は、シンガポールがDCおよびクラウドサービス(以下、CS)の主要な拠点であり、東南アジア最大のDC集積地となっていた。
しかし、シンガポールには土地と電力供給の制約があり、これらの制約が新たな投資先に影響を与えている。
その中で、タイにおけるDC需要は着実に増加しており、タイ投資委員会(BOI)はDCプロジェクトへの投資承認を続けている。最近では、DCはタイ国内で特に急成長している産業となり、AIエコシステムを支える重要なデジタルインフラとして機能している。
2024年から2027年の間、タイのDC投資額は78億ドルを超えると予測され、GDPの1.1%を占めるが、依然として1位のマレーシアには後れを取っている。
過去3年間で、タイのDC容量は54%以上増加し、ASEANで3位にランクインしている。タイ投資委員会(BOI)は7月に、37件のDCおよびCSプロジェクトを承認し、総投資額は985億バーツに達したと報告している。ほとんどのプロジェクトはバンコク、サムットプラカーン、チョンブリ、ラヨーンに所在している。
現在、タイのDCに投資している主要なテクノロジー企業は次の通りである:
これらの企業は近年、タイにおけるデジタルインフラの開発プロジェクトを積極的に進めており、発表もしている。これらの取り組みは、タイのデジタル経済の成長を促進し、タイを東南アジアの中心的なデータセンター拠点に成長させることを目指している。
タイが世界の企業にとってデータセンター投資先として魅力的である理由は、以下の要素に起因している。
• 好立地
タイは東南アジアに位置しており、中国、インド、その他のASEAN諸国など主要な地域市場へのアクセスが優れた中心的な位置を提供している。これにより、タイは地域全体のクライアントにDCサービスを提供する効率的なハブとなる。
• 政府の支援
タイ政府は、税制優遇措置を提供することで、デジタル技術およびインフラへの投資を積極的に促進している。
• 急成長するデジタル市場および経済
タイにおけるインターネットおよびデジタル技術の使用の増加により、DCおよびCSへの需要が高まっている。
• 強固なインフラ
タイは安定した電力供給と比較的低いエネルギーコストを提供している。また、強力な通信インフラと信頼性の高いインターネット接続を提供しており、データセンターの運営を支えるために不可欠である。
• 戦略的影響
タイへのデータセンター投資は、グローバルなテクノロジー企業が東南アジアのクライアントに効率的にサービスを提供できる能力を強化する。
Source: https://www.nationthailand.com/business/tech/40043641
GDM編集部