オランダ大使館、バンコク・ワイヤレス通りの敷地を売却へ――跡地の落札価格は過去最高値か
目次
在タイオランダ王国大使館が、ワイヤレス通りの現敷地を売却しDusit Central Parkへ移転することを2026年3月19日に正式発表した。売却対象地は約19ライ3ガーン(約31,600㎡、ソン・トン通りにも接道)と広大で、市場では落札価格が1平方ワー(約4㎡)あたり350万バーツに達するとの観測も出ている。現時点で売却先は未定だが、実現すればバンコクCBDにおける大使館用地取引の過去最高値を大幅に更新することになる。移転は8月を予定している。
この売却が注目される理由――大使館跡地20年の軌跡

バンコクCBDで大使館用地が動くたびに、周辺の地価は跳ね上がってきた。以下にその軌跡を振り返る。
2007年|英国大使館(第1次)→ Central Embassy
英国大使館がプルンチット通り沿いの約9ライ(約14,400㎡)の土地を売却に出し、セントラル・グループが1平方ワー(約4㎡)あたり約95万バーツ(総額約34億バーツ)で落札。その後「Central Embassy」として開発された。
2011年|日本大使館 → Singha Complex(移転は2006年)
アソーク通りとペッチャブリー通りの角地、約11ライ(約17,600㎡)。日本大使館は2006年頃にワイヤレス通りの現住所へ移転済みで、その後2011年に跡地の競売が発表された。ブンロード・ブルワリー(シンハービール)が1平方ワーあたり約45万バーツ(総額約16億バーツ)で落札し、現在の「Singha Complex」となっている。
2011年|フランス文化センター(アリアンス・フランセーズ) → HKRインターナショナル
同年、サートーン通り沿いの約4ライ(約6,400㎡)の用地を香港系HKRインターナショナルが1平方ワーあたり約80万バーツ(総額推定約12億バーツ)で取得した。
2017年|英国大使館(第2次)→ 複合開発(進行中)
残余地約23ライ(約36,800㎡)を再びセントラル・グループが1平方ワーあたり約220万バーツ(総額約190億バーツ)で落札。香港の投資グループとの共同事業による複合開発が現在も進行中だ。
2017年|オーストラリア大使館 → Supalai Icon
サートーン通りの約7ライ3ガーン(約12,400㎡)をスパライ社が1平方ワーあたり145万バーツ(総額約46億バーツ)で落札し、「Supalai Icon」として開発された。
約20年で地価は3.7倍超、次の最高値へ
2007年(95万バーツ/平方ワー)から今回のオランダ大使館跡地の推定値(350万バーツ/平方ワー)まで、約20年で地価は3.7倍以上に高騰した計算になる。
バンコクCBDの優良地は絶対的に希少であり、大使館用地の競売はその希少性を定期的に可視化する事案として、毎回市場全体の価格水準を押し上げてきた。
日系企業の進出・拠点選定戦略にも影響し得る動向としても本件の落札結果が注目される。
出所:
https://www.nationthailand.com/business/property/40064011
https://www.nationthailand.com/news/general/40063980

GDM編集部







