
中国系Stratus Technology、タイに237億バーツの大規模データセンター建設へ
BOIが286億バーツの新規投資を承認、デジタルインフラ分野の拡大続く
2025年7月22日、タイ投資委員会(BOI)は、合計286億バーツ(約8億7,000万ドル)にのぼる新規投資申請を承認したと発表した。その中で特に注目を集めているのが、中国のZDATA Technologies Co., Ltd.の関連会社であるStratus Technology Co., Ltd.による大規模データセンター建設プロジェクトである。
Stratus Technologyは、ラヨーン県のCPGC工業団地において、Tier 3規格・IT負荷203メガワットの先進的なデータセンターを建設する計画で、総投資額は237億バーツ(約7億2,700万ドル)にのぼる。このプロジェクトは、BOIが承認した中でも最大規模の案件となっており、タイの東部経済回廊(EEC)におけるデジタルインフラのハブ化を一段と加速させる見込みだ。
民間調査機関クルンシィ・リサーチのレポートによれば、近年のタイにはAmazon Web Services、TikTok、NTTデータなど、グローバル企業によるデータセンターやデジタルサービス分野の投資が相次いでいる。2025年第1四半期には、前年同期比でデジタル分野の投資申請件数が5倍に急増。2025〜2027年には、タイのデータセンター業界の収益が年平均7.5〜8.5%で成長すると予測されており、Stratus Technologyの参入はこの潮流を象徴するものといえる。
このほか、BOIはタイ・ベトジェットエア(Thai Vietjet Air JSC)による49.6億バーツの投資計画も承認。新たに6機の旅客機(総座席数1,134席)を導入し、国内外の路線拡充によって、タイの航空ハブ化および観光業の活性化を後押しする。
出典:
BOI公式発表
Krungsri Research「Industry Outlooks 2025

GDM編集部